まずは学内で実習前に、実習施設および実習指導者の資格（急性?重症患者看護専門看護師、慢性疾患看護専門看護師、緩和ケア認定看護師、小児看護専門看護師、皮膚?排泄ケア認定看護師、新生児集中ケア認定看護師）等を調べた内容と、実習目標、とくに学びたいこと、インタビューしたい質問とその設定理由について、パワーポイントで発表しました。実習担当教員も専門看護師（CNS）や認定看護師（CN）の資格を持っており、学生はアドバイスを受けながら実習の準備をしていきました。

指導者からの直接指導では、指導者の専門性の高い実践をわかりやすく丁寧な説明とともに間近で見せていただき、学生の質問に対して熱く語っていただきました。学生は、「患者さんのそばで『見る』『触れる』『感じる』ことを大切にしながら、その人にとって最善のケアを共に考え、共に歩んでいける看護師を目指していきたい」、「知識と経験を積み重ねていき、将来は患者に信頼される看護師として活躍できるよう成長を続けたい」、「自分自身の行動と発言に根拠を持ち、自信を持って看護をできるようになりたい」、「実践の場で活躍できる認定看護師を目指したい」など看護観を深め、キャリア形成の目標をみつけることができていました。

宮城県立こども病院では、新生児集中治療室（NICU）?新生児回復室（GCU）病棟実習、小児看護専門看護師（小児看護CNS）や皮膚?排泄ケア認定看護師（WOC）による病棟ラウンド見学など、学生の希望をすべて叶えたオーダーメイドのような実習をさせていただきました。
学生の学びとして、「新生児のバイタルサイン測定や観察だけでなくミルク授乳も体験でき、初めての育児に戸惑うご両親の気持ちを少し感じることができた」、「新生児は人生で最も大きい環境の変化を受けるため、環境を整えケアを行うときには表情からストレスサインを読み取り、ストレスを与えないように工夫していることや安全面に配慮していると学んだ」などがありました。

看護師の役割として、「多職種の中で看護師は必要な職種に繋げて情報共有すること、意見交換が活発に行えるように多職種が話しやすい環境、雰囲気づくりを行い、多職種連携が円滑に行われるように調整する役割がある」、「本来持っている力を引き出し関わることが大切になると学んだ」、「専門性の高い技術や知識を持つ認定看護師が、チームの中で信頼されている存在として役割を担っているのだと学んだ」、「その人がその人らしくこれからの私生活を送るための支援まで行う看護について考えた」などの学びがありました。

さらに、「個別性を理解して寄り添うという看護観をより深めることができた」、「これからの看護実践でも患者さんのこれからの生活につながるようなケアを考え、退院後まで支えられるような看護を提供していきたいと強く思った」、「認定看護師の資格を取得し、より専門性をもって看護をしていきたい」、「新生児看護に携わりたいという思いや、長く看護師として働いて１つの分野を極めたいという気持ちが強くなった」など自身の看護観やキャリア形成を深く考えることができていました。

実習後の発表会では、実習目標の達成度、看護師のおもな役割の視点からみた学びと考察、全体の学びと感想、看護観、キャリア形成についても目標?課題?目標達成のために必要なことを発表しました。

なお、写真掲載につきましては各病院からの許諾を得ております。

実習病院の看護部?指導者の皆様、お忙しい中、本実習の企画から直接のご指導まで長期間かかわっていただき、深く感謝申し上げます。